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2011 年度 実績報告書

環境負荷性能と動作性能のトレード・オフを図るための機械制御系の最適設計

研究課題

研究課題/領域番号 21560247
研究機関秋田県立大学

研究代表者

佐藤 俊之  秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (40315635)

研究分担者 齋藤 直樹  公立大学法人秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (60315645)
キーワードメカトロニクス / モデル予測制御 / 外乱オブザーバ / 制御系設計 / 省エネルギ
研究概要

本研究の目的は,環境負荷性能(機械を動かす際のエネルギ消費量)と,機械の動作性能とのバランスをはかりながら,高精度な機械制御を実現する制御系設計法を開発することである.平成23年度は「モデル予測制御に基づく制御系設計手法の開発」と「1軸サーボ系の摩擦補償方法の検討」をおこなった.
1.モデル予測制御に基づく制御系設計手法の開発
本研究ではモデル予測制御の一種であるpredictive functional controkl (PFC)に基づく制御系設計をおこなっている.PFC制御系の出力は,モデル化誤差や外乱が存在すれば設計通りの過渡応答特性が得られない.また,ランプ状やパラボラ状の高次外乱が加われば出力にオフセットが生じ,目標値に一致しない.さらに制御対象が積分要素を含めばステップ状外乱に対してもオフセットが生じるという問題があった.これに対し,PFCに外乱オブザーバを併用すれば,過渡応答特性の劣化を抑え,高次外乱を補償し,積分性制御対象においても目標値に追従させられることを明らかにした.外乱オブザーバ導入による操作エネルギは,実験装置(1軸サーボ系)上ではわずかな増加に抑えられた.
2.1軸サーボ系の摩擦補償方法の検討
1軸サーボ系(テーブル駆動系)に作用する摩擦トルクを,種々の角速度領域において速度制御をおこないながら一定角速度で運転することで,ボールねじ部に発生する非線形摩擦トルクを操作量(電圧)に働く外乱として測定した.得られた摩擦特性を一般動摩擦モデルとして同定した.これにより現在の角速度から摩擦トルクを逐次算出し,操作量電圧に加えることで摩擦補償をおこなう方法を検討した.実機を用いた制御実験をおこない,摩擦の影響を低減化することが確かめられた.また,外乱オブザーバとの比較により,本方法は低速度領域で精密な摩擦トルクの同定が困難で,経時変化の影響を受けやすい問題があることが判明した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 外乱オブザーバを用いたPredictive Functional Controlの追従性能改善2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤俊之, 金子高太郎, 齊藤直樹
    • 雑誌名

      計測自動制御学会産業論文集

      巻: Vol.10, No.15 ページ: 132-139

    • 査読あり
  • [学会発表] Performance Improvement of Predictive Functional Control : A Disturbance Observer Approach2011

    • 著者名/発表者名
      T.Satoh, K.Kaneko, N.Saito
    • 学会等名
      Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society
    • 発表場所
      Melbourne, Australia
    • 年月日
      2011-11-10
  • [学会発表] 外乱オブザーバ併用型PFCによる1軸サーボ系の位置決め制御2011

    • 著者名/発表者名
      金子高太郎, 佐藤俊之, 齋藤直樹
    • 学会等名
      日本機械学会東北支部第47期秋季講演会
    • 発表場所
      山形県米沢市
    • 年月日
      2011-09-23
  • [学会発表] 外乱オブザーバ併用型PFCによるテーブル駆動システムの位置決め制御2011

    • 著者名/発表者名
      金子高太郎, 佐藤俊之, 齋藤直樹
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      岡山県岡山市
    • 年月日
      2011-05-27

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公開日: 2013-06-26  

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