研究概要 |
平成22年度の研究実施計画では,(1)これまでの検討成果の整理および論文の作成,(2)はり構造物の振動インテンシティを考慮した構造設計の検討,(3)加振位置選択法による箱型平板構造物での所望インテンシティ分布の実現法の検討,(4)実構造物の一様平板定義に基づく振動インテンシティ算出精度の検討,の4つであった.平成23年度において,(4)を除いて計画通り実施でき,それぞれ以下の成果を得た. (1)について:平板構造物を対象とした振動インテンシティを,固有モードの重ねあわせで表す定式化(振動インテンシティのモード展開式)を行い,学会誌に掲載された.また,その定式化に基づき,考案した固体音低減コンセプトについても整理を行い,学会誌に掲載された. (2)について:一本の一様はりを対象に,振動伝達パワー抑制を行うための構造変更設計手法を開発した.本手法は,振動インテンシティのモード展開を利用し,その基幹関数であるクロスモード関数(固有モードによって定まる)の設計変数に対する感度を用いて,振動伝達パワーの促進と抑制に基づき,構造変更設計を行ったものである(現在,最終整理と投稿論文の準備を進めている) (3)について:平板の振動インテンシティのモード展開式を用いて,特定の振動インテンシティ形態を実現するための,加振点選択手法を提案し,現在,投稿論文の査読中である.
|