研究概要 |
狭い場所で自由に移動できる全方向移動装置は,走行安定性が不十分である点と高コストである点から,現在のところ実用に十分堪える製品はまだ開発されていないが大変有望な技術である.申請者は従来の全方向移動装置の長所を継承し欠点を克服し,機構的にも無理や無駄がなく,高い走行性能,安定性を有する新技術を研究中である.本研究では,この新しい全方向移動装置の性能をより向上させ,電動車椅子等への発展を目指す.将来,高齢化や福祉の高度化等から,電動車椅子の実社会への貢献が,現在よりもさらに大きくなると予想される.さらに近い将来,工場内搬送台車,案内ロボット,清掃ロボット,家庭用ロボットなど,極めて広い応用が期待される 平成22年度は,精密な設計加工を専門業者に委託して試作2号機を作成した.試作1号機および2号機を用いて、高さ19mmの段差乗り越え、15度の登坂の性能を確認した。ロボット産業マッチングフェア,イノベーションジャパン,新技術説明会に出展した。これらの成果の電動車椅子へのフィードバックのため,試作機の操作性を平成23年度以降に確かめる.さらに今後,研究開発向けのロボット台車への応用も図っていく
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