研究概要 |
全方向移動機能を有する自動車型の移動装置に対してハンドルやペダルといった従来の自動車の操縦装置を装着し,その運転を行うシステムを検討した.従来の全方向移動機構は3自由度の指令値が必要であるが,自動車の運転装置はハンドルによる操舵角の指定と前進方向速度の2自由度しか指令を与えることができない. そこで全方向移動の移動特性を活用した運動制御のひとつの方法として,ドリフトのような車輪の滑りを含んだ自動車の動的挙動を制御装置で計算し,その計算結果に基づいて全方向移動機構の制御を行う方法を提案し,この実現性について検討を行った. 実験を行うための試作車両を設計製作し,車両の動力学モデルの計算結果に基づき,全方向移動制御が実現できることを確認した.
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