研究課題/領域番号 |
21560278
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
石井 明 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (90278490)
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研究分担者 |
平井 慎一 立命館大学, 理工学部, 教授 (90212167)
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キーワード | 合焦点法 / 焦点調節 / 全焦点画像 / 透視投影 / 共心パターン投影 / 視線制御 / SIFT / 投票処理 |
研究概要 |
1.高速焦点調節機構の研究(担当石井):透視投影中心を発散中心とするレーザストライプパターンの共心投影により合焦点法三次元形状計測の高精度高信頼化と高速化を実現するため、撮像レンズに前置する共心パターン投影付加機構を試作した。また同機構の試作に合わせ焦点調節機構結像特性のシミュレーションを実施して差動レンズ材料の最良選択を行い、径8mmの像視野に渡り空間周波数100本/mmで20%のコントラスト値を達成した。共心パターン投影付加機構の試作では、特にレーザパターン光の導入に用いる半透明鏡において生じる光学収差の低減、不要な反射光の抑制、付加機構自身の小型化に留意した。パターン光源には、レーザ素子と一次元回折格子からなる99ラインストライプパターン発生器(市販品)を使用した。距離250~440mmでストライプピッチは0.6~1mm、距離測定精度は1mmであった。最終的に、共心パターン投影付加機構、市販撮像レンズ、改良高速焦点調節機構、及び高解像度カメラからなり合焦度演算ボード内蔵PCにより制御される三次元形状計測実験装置を構築した。所期の形状計測性能の総合的確認は今後の課題である。 2.三次元運動物体の奥行きトラッキングと全焦点画像生成の研究(担当石井):前記実験装置において、共心パターン投影付加機構をガルバノミラーに変更し、視線制御(±20度)と焦点調節による三次元注視点移動と全焦点画像生成を合せて行うことができるバイオミメティック・ビジョン・プラットホームを構築した。所期の総合的視覚機能の確認は今後の課題である。 3.変形する三次元運動物体の高速トラッキング画像処理法の研究(担当平井):複雑な背景と濁りのある深さ15cmの水中に沈められたジュースパック画像に対し、階調イコライゼーションと二値化による粗い領域抽出、テンプレート画像とのSIFTマッチングによる領域内特徴点群の回転量と平行移動量の算出、および算出結果の投票処理の組合せにより、これまでのSIFT法単独に比し移動量を安定に検出することができた。物体変形に対処するテンプレート更新法の確立は今後の課題である。
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