研究課題
機体の改良に関しては、昨年までの羽ばたき機の研究に使用していた機体の仕様を基に,2枚翼羽ばたき飛行機の製作を行った。機体のギアボックスにはギア比1:16のギアを用いており,機体全体の骨組みとしてカーボンロッドを使用した.この機体は翼幅240[mm]の2枚翼羽ばたき飛行機として製作し,余剰推力は3.06[g]となっているため問題なく上昇できる.またラダーを用いた左右の方向転換を行うこともできる.今回の機体は昨年度の機体と同様の仕様で製作されている.上昇と旋回が可能であり,墜落による破損もなく飛行に再現性のある機体を製作できていたが,左右の羽ばたき周期にわずかなズレが発生するという問題があった.この問題を解決するためクランク機構の形を変更し,左右の羽ばたき周期が同期するように改良した.機体の揚力の計測にはロードセルを使用した.このロードセルは定格容量3[kg]の1分力ロードセルを2つ組み合わせて使用した2分力ロードセルとなっている.このロードセルから揚力を計測した.風洞内で35°に固定して飛行させた羽ばたき飛行機の推力と風による抗力の拮抗する状態の揚力を計測した.この実験では使用している機体のバッテリーの電圧と同じ3.7[V]の場合に余剰揚力が3.06[g]だということが分かった.風洞内飛行実験装置の改良については、これまで使用してきたCCDカメラのレンズでは撮影範囲が狭かったので,より撮影範囲が広いレンズを使用した.また昨年までの風洞内実験装置ではそれぞれの装置間のつながりが把握しにくい問題があったため,使い易すく見やすい構造に変更した.まず同時に使用する有線制御装置とシーケンサ,画像処理装置を1つにまとめることで風洞制御システムとしての完成度を高めた.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Dynamic Systems, Measurement and Control
巻: 134 ページ: 044502-1~7