研究課題/領域番号 |
21560296
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
道下 幸志 静岡大学, 工学部, 教授 (50239274)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 雷 / 配電線 / フラッシオーバ / 避雷器 / 架空地線 / 帰還雷撃 / 直撃雷 / 落雷 |
研究概要 |
配電線のフラッシオーバ率の低減には,避雷器が有効である。これは,全柱の配電線の全相に避雷器を設置すれば過電圧は抑制され,フラッシオーバは発生しないためである。一方で,1柱おきにしか避雷器が設置できない場合には架空地線を併設することでフラッシオーバ率を大幅に低減できる。また,高圧配電線の下方に設置されることが多い低圧配電線もそれ自身がフラッシオーバし雷電流の分流経路となった際には,高圧配電線のフラッシオーバを考える際には架空地線と同様の役割を果たす。架空地線は雷電流の分流経路となると同時に電磁結合によりがいし間電圧を抑制する。分流効果のみを考えた際には架空地線と相導体の距離は長いほうが効果的であり,電磁結合効果を考える際には両者の距離は短いほど効果的である。この結果,フラッシオーバ率に与える影響の度合は,高圧配電線路と架空地線の距離に依存することになるが,シミュレーションによって両者の距離が短いほど,フラッシオーバ率の低減に有効であることを明らかにした。 高速ビデオを用いた観測により,多地点同時落雷は撮影された17例の内6例観測され,発生頻度は35%となることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
実際の被害率と計算結果が一致する被害率評価手法は開発でき,既に論文発表も終えた。
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今後の研究の推進方策 |
雷撃モデルを中心に、より高精度な評価手法の開発に取り組みたい。
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