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2009 年度 実績報告書

酸化物熱電発電モジュール作製技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21560317
研究機関香川高等専門学校

研究代表者

相馬 岳  香川高等専門学校, 機械電子工学科, 准教授 (60508266)

キーワード熱電発電モジュール / 熱電材料
研究概要

熱電発電方式とは,p型とn型の熱電材料をII字形に接合したp-n対の片方に熱を加え,ゼーベック効果を利用して発電する方式であり,このp-n対を必要数直列にスタックさせたものが熱電発電モジュールである.この方式は,駆動部を持たずに熱を直接電気に変換できるため,次世代の廃熱回収システムとして期待されている.しかしながら,従来から実用化されていたBi-Te系,Pb-Te系熱電材料では重金属を含有しているため高価,有害,耐熱性に劣る等の欠点があり,実用上の障害となっていた.近年,これらの欠点を克服できる酸化物熱電材料の性能が飛躍的に向上し,従来材料に匹敵するレベルまで開発されつつある.しかし材料レベルでの開発は盛んであるが,モジュール化に漕ぎ着けた例は少ない.
本研究においては,現状で最も高性能なコバルト酸ナトリウムと酸化亜鉛をそれぞれp型,n型材料として採用し,酸化物熱電発電モジュールの作製技術の確立を目標とした.初年度である平成21年度においては,(1)酸化物熱電材料の作製条件の最適化による性能の歩留りの向上,(2)拡散接合による酸化物熱電材料と電極候補材料の接合条件の最適化,について研究した.その結果,材料作製方法および拡散接合方法について最適条件を見出すことに成功した.従来の研究では,これらの材料を用いた熱電発電モジュールにおいて系統的に最適化した例は無く,酸化物熱電発電モジュールの開発に大きく貢献できたと考える.これらの成果については国際会議および国内学会にて発表を行った.しかしながら,現時点での試作モジュールは2対タイプであり発電出力が低い値に留まっている.研究2年目となる平成22年度においては,モジュールの対数の増加を試み,実用を視野に入れたより高出力の熱電発電モジュールを作製する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 拡散接合によるインライン型酸化物熱電モジュールの試作2009

    • 著者名/発表者名
      富田健稔, 相馬岳
    • 学会等名
      第6回日本熱電学会学術講演会(TSJ2009)
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      20090810-20090811
  • [学会発表] Fabrication and evaluation of a diffusion welding apparatus for jointing between thermoelectric oxides and electrode materials2009

    • 著者名/発表者名
      T.Souma, T.Tomita
    • 学会等名
      28^<th> International/7^<th> European Conference on Thermoelectrics
    • 発表場所
      Freiburg, Germany
    • 年月日
      20090726-20090730

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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