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2011 年度 実績報告書

ケーブル導体を構成するための超電導線材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560318
研究機関都城工業高等専門学校

研究代表者

野地 英樹  都城工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (30280340)

キーワード高温超電導体 / 超電導テープ / 超電導ケーブル / 臨界電流
研究概要

本研究は、長さ300mmのモデル・ケーブル導体を作製することを目標とし、ケーブル導体を構成するためのBSCCO超電導線材を開発することを目的としている。H23年度の研究実施計画は、長さ500mm、幅2mm、厚さ0.2mmのBSCCO超電導線材を作製し、曲げ直径35mmで臨界電流値(Ic)10A以上を達成することであった。ただし、前年度までの研究で、曲げなしの状態で長さ500mmの超電導線材の最大Ic値が3.4Aであったため(長さ50mmの線材では4.5A)、Ic値を10Aに達成させることを目標に研究を行った。Ic値が目標に達しないのは、加工時において線材に部分的な傷が入って内部の超電導体が染み出すことがひとつの要因であると考えた。そこで、フィラメント作製時の銀パイプの肉厚を0.5mmと0.75mmと変化させ、肉厚が超電導線材の特性に与える影響を調べた。超電導線材の作製は、(a)長さ50mmの線材と(b)長さ500mmの線材の2種類を行った。(a)短尺線材では、肉厚の増加により超電導体の染み出しが防げることは確認できなかった。線材断面の観察からは、肉厚を増加したことで良好な状態でフィラメントを形成できることが分かった。また、肉厚の違いはIc値に影響を与えなかったが、加工時に圧延機などの汚れをきれいに取り去ることにより、最大Ic値6.1Aが得られた。(b)長尺線材では、フィラメント作製時の銀パイプへの超電導粉末の充填密度を2.4g/cm^3~3.6g/cm^3と変化させ、焼結条件を一次焼結836℃×50h、二次焼結850℃×100hと固定して、超電導線材を作製した。長尺の線材でも肉厚の違いはIc値に影響を与えることはなかった。最大Ic値は1.7Aで前年度までの最大値を超えなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] AC losses in multilayer power transmission cables comprised of YBCO tapes2011

    • 著者名/発表者名
      H. Noji
    • 雑誌名

      Physica C

      巻: 471 ページ: 995-998

    • DOI

      doi:10.1016/j.physc.2011.05.108

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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