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2009 年度 実績報告書

学習機能を有するニューロデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560367
研究機関日本大学

研究代表者

佐伯 勝敏  日本大学, 理工学部, 准教授 (60256807)

キーワードパルス形 / ニューロンモデル / 学習則 / STDP / ニューロデバイス / 海馬CA3 / シナプス荷重 / 時間窓特性
研究概要

本研究は,開発が急務である学習機能を持たせたロボットの開発にも繋がるような学習機能を有するニューロデバイスの開発を行うために,生体の脳内,特に海馬CA3における神経回路網のハードウェアモデルを提案し,パルスタイミングに依存してシナプス荷重が変化する学習則(STDP)を取り込んだモデルを開発する。この学習則は,2つの特性が海馬CA3の深さ方向に依存して得られることが報告されており,2つの特性を結合荷重値として埋め込むことにより,仮想的な三次元構造の神経回路網モデルを提案し,VDECを通して実装する。この実装したモデルを用い,記憶の保持・想起について検証を行う。
本年度は,特に以下の内容について検討を行った。(1)メキシカンハット型の特性を示すモデルの開発,(2)非対称型・メキシカンハット型の特性を示すモデルの提案,(3)2つの特性を用いた仮想的な三次元構造の神経回路網モデルの提案。
その結果,
(1)メキシカンハット型の特性を示すには,抑制性介在ニューロンが関与しているとの生理学的報告があることから,抑制性介在ニューロンのモデルを考慮することで開発を行い,時系列パターンの保持が可能であるモデルを提案した(雑誌論文1番目)。
(2)非対称型・メキシカンハット型,二つの特性共に,シナプス結合荷重値の増強・抑圧の領域を有しており,回路の共有化が可能である。今回,外部から与えるバイアス電圧により,二つの特性の切り替えを決定するモデルを提案し,一つの回路で示せるモデルを提案した(図書1番目)。
(3)場所に依存し,二つの特性を示す生理学実験のデータを元に,三次元構造を示している海馬CA3の2つの特性を結合荷重値として埋め込むことにより,仮想的な三次元的の特徴を備えた神経回路網モデルを提案した(学会発表5番目)。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 時系列パターンを保持可能なSTDPを有するパルス形ハードウェアニューラルネットワーク2009

    • 著者名/発表者名
      清水亮, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C Vol.129

      ページ: 1198-1204

    • 査読あり
  • [学会発表] 自己回帰回路を付加したパルス形ハードウェア興奮抑制ニューロン対モデルの位相差制御に対する検討2010

    • 著者名/発表者名
      渡邊晋吾, 中里光志, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      2010年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] A形負性抵抗素子を用いた多値SRIWのバイアス部に対する検討2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木芳樹, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      2010年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] 屈筋, 伸筋を考慮したシナプス結合荷重値制御による四足歩行運動パターンの移行に対する検討2010

    • 著者名/発表者名
      建部達弥, 進藤那彦, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      2010年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] 非対称型の特性を示すSTDPを有するANNの記銘に対する検討2010

    • 著者名/発表者名
      柳直樹, 守田敏春, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      2010年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] 空間加算を考慮した歯状回―CA3電子回路モデルに対する一検討2009

    • 著者名/発表者名
      和田慶介, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      電気学会電子回路研究会
    • 発表場所
      屋久島環境文化村センター
    • 年月日
      2009-11-12
  • [学会発表] スパイク数に着目したSTDPを有する結合荷重制御回路2009

    • 著者名/発表者名
      守田敏春, 佐伯勝敏, 関根好文
    • 学会等名
      電気学会電子回路研究会
    • 発表場所
      屋久島環境文化村センター
    • 年月日
      2009-11-12
  • [学会発表] A PULSE-TYPE HARDWARE NEURON MODEL WITH STDP FOR BRAIN-LIKE INFORMATION PROCESSING SYSTEM2009

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Saeki, Ryo Shimizu, Yoshifumi Sekine
    • 学会等名
      Proceedings of International Conference on Computational Intelligence
    • 発表場所
      ホノルル, ハワイ
    • 年月日
      2009-08-19
  • [学会発表] Synchronization of Coupled Pulse-Type Hardware Neuron Models for CPG Model2009

    • 著者名/発表者名
      Ken Saito, Katsutoshi Saeki, Yoshifumi Sekine
    • 学会等名
      Proceedings of International Joint Conference on Neural Networks
    • 発表場所
      アトランタ, ジョージア
    • 年月日
      2009-06-17
  • [図書] ICONIP 2008, Part II, LNCS 55072009

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Saeki, Ryo Shimizu, Yoshifumi Sekine
    • 総ページ数
      1087
    • 出版者
      Springer-Verlag Berlin Heidelberg
  • [備考]

    • URL

      http://chip.ecs.cst.nihon-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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