研究概要 |
通信ネットワークの普及やディジタル回路技術の発達に伴って,情報の安全性確保や不正処理の防止のために暗号処理LSIが使われている.通常, LSIでは製造時の検査や動作テストを行うために,スキャンチェインと呼ばれるテスト用回路と信号線が用意されるが,暗号回路ではこれが不正な情報取得の糸口となる可能性がある.そこで本研究では,テスト目的での利用を可能としながら内部情報の解析を防ぐSD-SFF(State Dependent ScanFlip Flop :状態依存スキャンフリップフロップ)という機構を提案する.この提案テスト回路を利用することで,製造時のコスト増加を抑えながら機密性の高い暗号通信を可能とする.
|