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2011 年度 実績報告書

人体通信用小形アンテナ設計のための超高精度電磁界シミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560385
研究機関東京農工大学

研究代表者

宇野 亨  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80176718)

研究分担者 有馬 卓司  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 講師 (20361743)
キーワード計算電磁気学 / 電磁波 / アンテナ / シミュレータ / 人体通信 / FDTD法 / 近傍電磁界 / SAR
研究概要

携帯情報端末や人体通信などに用いられるアンテナには小形・軽量化が求められる.アンテナの設計には市販の電磁界シミュレータが用いられることが多くなってきたが,必ずしも満足できる計算精度が得られないために時間の浪費になることも度々ある.本研究は,人体通信発展の可能性を探るために,アンテナ周辺の電子回路基板や人体等の電磁環境的要素も含めて,小形アンテナの特性を超高精度に計算できる電磁界シミュレータを開発することを目的として研究を進めてきた.本年度は,昨年までに行ってきた研究成果の一部取りまとめと,(独)情報通信研究機構が開発した数値電磁ファントムを利用した人体通信用アンテナの安全性を確認するための電磁波暴露実験のための基礎的検討を行った.人体内の電磁界計算においてはFDTD法が広く用いられているため,本研究でもFDTD法を基本としているが,平板状アンテナの解析では精度を向上させようとすると,莫大な計算機資源を必要とする.一方,人体通信用アンテナには平板状のアンテナが用いられることが多い.そこで,誘電体基板上にプリントされたアンテナの解析を計算機資源を極力抑えつつ,高精度に解析する手法を開発し,論文誌に投稿した.また,同じ手法ではその有効性を証明したことにはならないと考え,モーメント法における高精度な計算手法も開発した.人体通信を人体側からみれば,電磁波に曝露される人体の安全性という点も考慮しなけらばならない.この安全性は数値計算だけでは不十分で実験的な検証もまた必要となる.実際に人が試験者になることは倫理上の問題や個人差があるため,標準的な人体ファントムを用いて検証実験を行うのがよい.そこて,本研究では,遠方界曝露用液体ファントムの開発を行ない,専門誌に発表した(現在,印刷中である).また,これら研究の基本的な部分は国際学会を含めた学会発表を行った.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Development of Liquid-Type Human-Body Equivalent Antennas for Induced Ankle Currents Measurements at VHF Band2012

    • 著者名/発表者名
      Akira Itou, Ally Y, Simba, Lira Hamada, Soichi Watanabe, Takuji Arima, Toru Uno
    • 雑誌名

      IEEE Transaction on Electro Magnetic Compatibility

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 屈曲部を有する誘電体基板上プリントアンテナのFDTD解析精度向上に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      井上駿, 宇野亨, 有馬卓司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌B

      巻: J94-B ページ: 1198-1201

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pocklington型積分方程式を用いたダイポールアンテナのモーメント法解析における解の収束性について2011

    • 著者名/発表者名
      多田雅俊, 宇野亨, 有馬卓司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌B

      巻: J94-B ページ: 11195-1197

    • 査読あり
  • [学会発表] Cole-Cole型分散性媒質に対するPML型吸収境界条件について2012

    • 著者名/発表者名
      荒田実成, 宇野亨, 有馬卓司
    • 学会等名
      2012年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2012-03-23
  • [学会発表] FDTD法における遠方界を用いたアンテナ放射効率計算法に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      山本雄太, 宇野亨, 有馬卓司
    • 学会等名
      2012年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2012-03-23
  • [学会発表] 屈曲部を有する誘電体基板上プリントアンテナのFDTD解析精度向上に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      赤石亘, 宇野亨, 有馬卓司
    • 学会等名
      2012年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2012-03-23
  • [学会発表] A Development of a Multiband Antenna for Local Exposure of a Rat Head2011

    • 著者名/発表者名
      Takaishi Shiraishi, Kanako Wake, Takuji Arima, Soichi Watanabe, Toru Uno
    • 学会等名
      012 International Symposium Antennas and Propagatio
    • 発表場所
      韓国,済州島
    • 年月日
      2011-10-28
  • [学会発表] A Liquid-Type Human-Body Equivalent Antenna with Improved Induced Current Distribution2011

    • 著者名/発表者名
      Akira Itou, Ally Y, Simba, Takuji Arima, Lira Hamada, Soichi Watanabe, Toru Uno
    • 学会等名
      12 International Symposium Antennas and Propagatio
    • 発表場所
      韓国,済州島
    • 年月日
      2011-10-28
  • [学会発表] Cole-Cole型分散性媒質のFDTD解析精度について2011

    • 著者名/発表者名
      荒田実成, 有馬卓司, 宇野亨
    • 学会等名
      2011年電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2011-09-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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