研究課題/領域番号 |
21560388
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研究機関 | 独立行政法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
小林 欣吾 独立行政法人情報通信研究機構, ネットワークセキュリティ研究所, R&Dアドバイザー (20029515)
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研究分担者 |
山口 和彦 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (60220258)
ブライアン クルカスキー 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (80444123)
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キーワード | 有限状態通信路 / 干渉通信路 / 電子透かし / 通信路容量 / 通信路の量子化 / 電子透かし / LDPC符号 / LDLC符号 |
研究概要 |
当年度の計画に沿って,有限状態通信路の問題について探求を深め、Boppard(ドイツ)で開催された7-th Asia-Europe workshop on Information Theoryにおける招待講演として、落し戸通信路の通信路容量の値をこれまでより精密に求めた結果を含めて発表した。さらに、San Diego(USA)にて開催されたITA2012において、2進系列の部分列の構造を詳細に調査した結果を発表した。これは新しいデータ圧縮の方式や情報セキュリティへの応用が期待される内容を含んでいる。 また、一般的な離散無記憶通信路における量子化問題の具体例として、2元入力通信路に対して有効な量子化器を求める多項式時間アルゴリズムを提案した。この量子化アルゴリズムは通信路の入力と量子化器の出力の間の相互情報量を最大化することを証明し、量子化通信路の容量の新しい計算方法を提案した。さらに、符号化における課題として、以下の成果を得た。1)データのクリッピングにより生じる同期誤りに対してより優れた誤り制御方式を提案した。また、画像電子透かしなどの2次元データへの適切な符号語配置も提案した。2)昨年度提案したLDPC符号を用いた音楽電子透かし方式には、振幅攻撃に対し弱点があったため、音の位相情報に埋め込む方式を導入し改善を行った。3)E8 Lattice符号、Low Density Lattice符号などの記憶素子に対する符号化の新しい構成、および、理論的な解析を行った。
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