研究課題
前年度に引き続いて、ユビキタス社会の多様なワイヤレス技術に向けた簡易なマイクロ波ミリ波帯送受信機能モジュール技術の開拓を目的として、以下の様に進めた。送受信モジュールのコアとなる高周波発振器については、第8次高調波Push-Push発振器を世界に先駆けて実現し、学術論文により紹介した。これは、マイクロストリップリング共振器の高次高調波の良好なコヒーレント性に着目して積極的に活用したものであり、第8次高調波を選択的に出力させることが出来る。従って、これをモノリシック化することによって、短ミリ波からテラヘルツ帯に至る超高周波信号発振の基礎技術としても有効である。また、低価格な低周波帯の半導体デバイスによって、電力合成効果を伴うミリ波帯発振源実現にも効果的な新技術である。これと並行して、今期は直交偏波機能アンテナの研究を重点化して進めた。即ち、前年度に引き続いて、直交直線偏波アレーアンテナと直交円偏波アレーアンテナについて、それらの構成法ならびに設計技術を検討すると共に、RF帯スイッチ回路(SPDTスイッチ)やハイブリッド回路について構成法を検討した。その研究成果の一部については、学術論文にまとめて紹介した。同時に、受信モジュール系については、偏波識別機能を持つ直交直線偏波受信アレーアンテナの構成法ならびに設計法の検討を進めて、RF検波識別の基本動作を確認した。今後は、直交円偏波を含めた送信系ならびに受信系モジュール構成の検討をさらに進めると共に、両者を組み合わせた総合評価検討も行う予定である。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (8件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
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