研究課題
E級増幅器においては負荷や入力電圧の急激な変動によりトランジスタが破壊されるということがまれに報告されているため、回路の静特性、動特性を解析することが重要であった。しかし、それらについてはまだ十分に解析されておらず、本研究で回路の静特性、動特性の理論解析を行い設計手法および最適な回路パラメータを検討した。その結果、急激な負荷変動のうちでも負荷がキャパシティブに急変する場合に高いピーク電圧がトランジスタにかかることが分かり、そのときにトランジスタが破壊されているのではないかという予測を得ることができた。また入力信号の変動に対しては、入力電圧に対する出力振幅の伝達関数を求めることにより周波数特性を得ることができた。このカットオフ周波数はチョークコイルのインダクタンスに大きく依存しているため、チョークコイルの設計により入力電圧の変動の影響は抑えられることが分かった。本研究の成果は、IEEE TENCON2010およびIEEE International Symposium on Circuits and Systemsにおいて学会発表を行った。また、De級増幅器を用いたDC-DCコンバータのオンチップ電源のレイアウト設計の結果を電気関係学会九州支部連合大会において発表した。オンチップ電源の性能向上のために、1MHzのE級増幅器のプロトタイプ回路においてデジタル制御系を組み動作特性を測定した。このデジタル制御系において負荷回路のVSWRをデジタル表示するプログラムを作成し取得したデータをデジタルデータとして記録できるようにした。
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IEEE Transactions on Circuits and Systems I 56
ページ: 2362-2371
Proceedings of IEEE International Symposium on Circuits and Systems, 2009. II
ページ: 2866-2869
Proceedings of IEEE TENCON 2009 I
ページ: 1-4