E級増幅器において動作周波数が高周波になるほどゲート端子における消費電力が増大し全体の損失電力に占める割合が増してくる。そのためゲート端子における消費電力を削減することは高周波動作において重要な課題となってくるが、従来ゲート端子における消費電力について詳しくは調べられてこなかった。本研究では、ゲート端子に矩形波を入力した場合、正弦波を入力した場合、第3高調波を含む正弦波を入力した場合の消費電力、出力電力を比較し、第3高調波を含む正弦波を入力した場合にゲート端子における消費電力を低く抑えることができることを明らかにした。さらにE級増幅器の入力電圧および負荷インピーダンスが変化した場合の過渡応答について解析的な表現を導出した。また、E級増幅器のシャンとキャパシタンスが非線形キャパシタンスであった場合に低い電源電圧時にゼロ電圧スイッチングできなくなるため損失が発生する現象を詳しく調べ入力電圧に対する効率の変化を求めた。これらの本研究の成果は、IEEE TENCON2010およびIEEE International Symposium on Circuits and Systems、電気関係学会九州支部連合大会において発表した。
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