• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

相関特性の優れたスペクトル拡散系列に基づく安全性の高い情報ハイディング技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560423
研究機関東京工業高等専門学校

研究代表者

小嶋 徹也  東京工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (20293136)

研究分担者 吉本 定伸  東京工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (00321406)
キーワード電子透かし / ステガノグラフィ / 完全相補系列 / 情報ハイディング / スペクトル拡散 / M系列 / Gold系列 / 技術者倫理
研究概要

相関の良いスペクトル拡散系列として知られる完全相補系列を用いた電子透かし方式を考案し,その性能を計算機シミュレーションにより検証した。具体的には,ユーザID,グループIDという二つの秘密情報を考え,これらを完全相補系列で表現し,画像データの周波数領域に埋め込むアルゴリズムと抽出するアルゴリズムを考案した。計算機シミュレーションにおいては,安全性として,画像への視覚的影響の有無や程度について検証した。また耐雑音性,耐攻撃性としては,秘密情報を埋め込んだ後の画像に雑音を付加したり,結託攻撃と呼ばれる秘密情報を消去する類の攻撃を加えたりした場合に,正しく秘密情報が抽出できるかどうかを検証した。これらの検証の結果,提案した方式は,M系列やGold系列など,既存のスペクトル拡散系列を用いた電子透かし方式に比べて優れていることがわかった。
また,この電子透かし方式を拡張して,ステガノグラフィ技術を実現するアルゴリズムも考案し,視覚的に影響を与えずに,どの程度の情報量を画像データに埋め込むことができるかを計算機シミュレーションにより検証した。この結果,512ピクセル四方の画像に対して,2キロバイト程度の文字情報を埋め込んでも人間の視覚で検知することが困難であることを実証した。
提案した情報ハイディング技術を教育現場で利用しながら評価するための方式については,十分に検討することができなかった。しかしながら,技術者倫理を担当する教員と議論を行ない,次年度以降に開講する授業の中で,事例紹介やデモンストレーションを行なうなど,具体的な実施方法に関する意見交換を行なった。
年度末には,研究打合せを兼ねたワークショップを開催し,関連分野の研究者らと議論を深めた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 完全相補系列の情報ハイディング技術への応用2010

    • 著者名/発表者名
      小嶋徹也
    • 学会等名
      ワークショップ「スペクトル拡散と情報ハイディング」
    • 発表場所
      東京工業高等専門学校(東京都)
    • 年月日
      2010-03-07
  • [学会発表] On Properties of a Digital Watermarking Scheme Based on Complete Complementary Codes2010

    • 著者名/発表者名
      小嶋徹也
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報理論研究会
    • 発表場所
      ハワイ大学マノア校(米国)
    • 年月日
      2010-01-08
  • [学会発表] 完全相補系列を用いた電子透かしにおける複数情報埋め込み方式に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      セン・ティエルノ
    • 学会等名
      第1回大学コンソーシアム八王子学生発表会
    • 発表場所
      八王子市学園都市センター(東京都)
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] 完全相補系列を用いた電子透かしにおけるパラメータ設定に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      大谷尚己
    • 学会等名
      第1回大学コンソーシアム八王子学生発表会
    • 発表場所
      八王子市学園都市センター(東京都)
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] On Digital Watermarks Based on Complete Complementary Codes2009

    • 著者名/発表者名
      堀井与志也
    • 学会等名
      The Fourth International Workshop on Signal Design and Its Applications in Communications(IWSDA'09)
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2009-10-22

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi