衛星輝度温度画像解析のための気象観測データのデータベースへの追加登録を継続して行うとともに、並列データベースシステムの処理高速化の改良研究を行った。 85GHzの輝度温度画像データの解析では、1995年から2000年までの6年間において南極大陸で生じた大規模な冬季異常昇温現象イベントは8件であった。内訳は、一冬に2回異常昇温現象イベントを検出した年が3年、一冬に1回が2年、大規模異常昇温現象が一度も見られなかった年が1年であった。 得られた各異常昇温イベントに対して、その昇温域を同定し、その空間的な広がりの変化および時間的な変動を追跡を試みた。特に、昇温域の面積重心の移動推移と昇温域付近の気象観測点における地上での風速・風向の日平均値との相関を(1イベント例ではあるが)調べた。対象となった昇温域付近の気象観測拠点数が少ないので不明な点も多いが、ある程度の相関が得られる事例であった。来年度、詳細に検討する。
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