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2011 年度 実績報告書

光ファイバを用いた分布型化学センサデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560442
研究機関横浜国立大学

研究代表者

岡崎 慎司  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (50293171)

キーワード計測工学 / 先端機能デバイス / 広域モニタリング技術 / 水素センサ / 酸素センサ / エバネッセント波吸収 / 光ファイバ / 分布計測
研究概要

平成23年度は、水素を検知ターゲットとして長尺センサデバイスのプロトタイプの作製・評価を行った。前年度成果より酸化ビスマス系高屈折率ファイバを用い、これに約100-200nmのPt/WO_3薄膜を固定化したセンサが最も優れた特性を有することが明らかとなったので、本年度はこのデバイス構造をベースとし、ディップコート法をファイバに適用できる専用の治具を作製することで10mのファイバ上に均一にPt/WO_3薄膜を形成することができた。センサデバイスの伝搬損失は約0.25dB/mであった。OTDR測定の一般的なダイナミックレンジが20dB程度であることを考慮すると,この結果は約80mのセンサ長が実現可能であることを示唆しており,ライン型センサとしての応用展開に大きな期待が持てるものと考えられる。次に、ファイバセンサ上に形成された各センサ部を異なるガス雰囲気に制御できる長尺センサデバイス用の評価試験チャンバーを作製し、各センサ部に単独で水素を曝露したときとセンサ部を同時に水素曝露した場合のセンサ応答を調べた。その結果、各センサを単独で水素曝露及び空気置換した場合はそれぞれの素子の応答が独立して現れていること、各センサ部を同時に水素曝露した場合は,曝露部の長さが増加するため、各センサの応答が重畳した大きな応答が得られることが確認できた。さらに、それぞれのセンサ部を順次水素曝露していき、最後に全てのセンサを空気雰囲気に戻して同時に復帰させた場合、それぞれの操作に対応した応答特性が得られた。これらの結果より、分布型化学センサデバイスとしての動作特性を実証することができたものと考えられる。最後に、実環境下で想定される低温領域でのセンサ応答について調べた。その結果、-40℃という低温環境でも応答が得られるが、反応生成物である水の吸着や着霜等により異常応答が認められることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 酸化ビスマス系高屈折率光ファイバを用いた分布型水素漏えい検知センサの開発2012

    • 著者名/発表者名
      岡崎慎司
    • 雑誌名

      圧力技術

      巻: 50(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A distributed hydrogen gas sensor using high refractive index optical fiber2011

    • 著者名/発表者名
      S. Okazaki
    • 雑誌名

      Sensor Letters

      巻: Vol.9 ページ: 688-690

    • DOI

      DOI:10.1166/sl.2011.1592

    • 査読あり
  • [学会発表] 低温領域におけるPt/WO_3薄膜のガスクロミック挙動2011

    • 著者名/発表者名
      山崎亮介
    • 学会等名
      2011電気化学秋季大会
    • 発表場所
      新潟・朱鷺メッセ
    • 年月日
      2011-09-10
  • [学会発表] 水素漏洩検知用分布型光ファイバ水素センサの開発2011

    • 著者名/発表者名
      岡崎慎司
    • 学会等名
      日本高圧力技術協会
    • 発表場所
      東京・東京グランドホテル
    • 年月日
      2011-05-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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