本研究は、超高輝度黄色LEDを利用した物理的な害虫防除光源装置の開発である。害虫のERG(網膜電位)信号を計測し、そのデータに基づき夜間での行動観察を関連付け効果的な防除方法を目指す。夜間に連続照射すると防除効果はあるが、照明に伴い植物体の種類により生育障害を起こす。障害なしで有効な黄色LEDのパルス点灯の時間構造は明期20ms、暗期80ms、光強度は2~10 lxが光刺激の持続性を確認でき、キクの開花遅延や生長阻害を与えない。また、ERG信号のデーターベース化を構築し、特定害虫種に有効な光源選択を可能とした。
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