研究概要 |
本研究課題では, 1.視覚オブザーバ型協調制御, 2.状況に応じて複数のタスクを切り替える協調制御アルゴリズム設計, 3.柔軟な協調アルゴリズムの提案, 4.ロボティックセンサネットワークシステムの構築の4点に取り組んだ. 1.に関しては当初の予定通り,理論結果の導出に成功し,当該分野の主要国際会議や論文誌に採択されるなど,高い評価を得た.また,全方位カメラを前提とした理論へと拡張し,これも国際会議や論文誌に採択された. 2.に関しても予定した理論結果を導出し, American Control ConferenceにてBest Presentation Awardを受賞するなどの目覚ましい成果を得た.また,進化ゲーム理論に基づくタスク切り替え手法を提案し,この結果は国際論文誌に掲載された. 3.に関しては,ゲーム理論と学習アルゴリズムを協調制御と融合させることで,目的の柔軟なアルゴリズム設計が可能となる事実を着想した.まず,準備として行った研究が国際会議や論文誌に採択され,さらに環境に関する事前知識がない場合でも時間の経過とともに環境を学習し,分散的な処理のみによって最適な状態にセンサを収束させる学習アルゴリズムを提案した.本研究成果は既に来年度の6月に開催されるAmerican Control Conferenceに採択済みであり,このほど学術論文として国内誌への掲載が決定した. 4.に関しては想定したロボティックネットワークシステムが完成し,上記の理論研究の多くは本システムを利用した検証実験を含んでいる.
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