研究課題
平成22年度の理論的な研究実績及び理論の実証実験の結果は以下のとおりである。1) 船舶の非線形サンプル値全駆動モデルのオイラー近似モデルに状態変数変換と入力変換を適用する。次に、離散時間フォーメーション制御理論を適用することにより、非線形サンプル値全駆動船舶に対し、直接的に離散時間フォーメーション制御則を設計できることを示した。2) 設計したフォーメーション制御則の性能をシミュレーション等により評価した。特に、連続時間モデルに基づく設計法とオイラー近似モデルに基づく設計法による制御則の性能の比較、適用可能はサンプリング周期の長さの検討を詳細に行った。3) 劣駆動船舶のフォーメーション制御系設計の準備として、1隻に船舶の(サンプル値)直線軌道追従制御系則設計のための理論を構築した。4) 3)で設計した制御則の実証実験による評価のため、共同研究先が所有する小型ボート(実験船)の舵モデルの構築とパラメータ同定を行った。また、自然外乱(波・風)のクラスの分類と実用的な同定方法を議論した。5) 共同研究先の小型ボートを用いて、劣駆動船舶1隻のサンプル値直線軌道追従の実験を行った。理論どおりの良好な実験結果が得られ(実験船の過渡応答の挙動とサンプリング周期の長さ)、平成23年度のフォーメーション制御系性能評価のための実証実験の準備を整えることができた。6) 理論結果及び実証実験に関して得られた結果をIEEEの国際会議などで発表した。
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SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration
巻: Vol.4 ページ: 22-28