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2010 年度 実績報告書

空隙量評価に基づく再生骨材コンクリートの性能評価予測手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21560487
研究機関九州大学

研究代表者

佐川 康貴  九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10325508)

研究分担者 麓 隆行  近畿大学, 理工学部, 講師 (30315981)
キーワード再生骨材 / 再生骨材コンクリート / リサイクル / 吸水率 / 強度 / 空隙構造 / X線CT / ビッカース硬度
研究概要

本研究では,再生骨材コンクリートの強度低下メカニズムの解明に向け,高吸水率の再生骨材とペースト間の水分移動現象を実験的に明らかにすることを目的とした。まず,含水状態および養生条件の異なる再生骨材コンクリートの強度特性から間接的に骨材とペースト間での水分移動について考察した。その上で,高吸水率骨材と周囲のペーストを模擬したモデル供試体を用い,骨材とペーストの境界近傍における物性の変化について検討した。その結果,以下のような成果が得られた。
表乾状態および絶乾状態の再生粗骨材を用いたコンクリートよりウェットスクリーニングして得られたモルタルの強度を比較した結果,ほぼ同じであった。これより,再生骨材中の水分が練混ぜ時にモルタルマトリックスへ滲出し,見かけ上,水セメント比を増大させることが明らかになった。
(2)表乾状態および絶乾状態の再生粗骨材を使用したコンクリートを封絨養生した場合,7日強度はほぼ同等であったのに対し,28日強度では表乾状態の再生粗骨材を用いたコンクリートの方が大きくなった。このことから,再生粗骨材中の水分が養生時にもモルタル部に移動し,自己養生効果を発揮することが推察された。
(3)高吸水率レンガを用いたモデル供試体をCTスキャナで観察した結果,表乾レンガを用いた場合にセメントペーストの境界近傍においてGL値の低い部分を確認した。これより,高吸水率骨材を使用したコンクリートにおいて骨材近傍のセメントペースト部には,密度の低い部分が形成されることが推察された。
(4)高吸水率レンガを用いたモデル供試体のビッカース硬度を測定した結果,レンガとセメントペースト境界近傍において,ビッカース硬度の低い領域が確認できた。このことより,高吸水率骨材使用コンクリートにおいて骨材近傍のセメントペースト部の強度が低下することが推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 高吸水率骨材とセメントペーストの境界近傍における性状に関する実験的検討2011

    • 著者名/発表者名
      真壁央稔
    • 学会等名
      平成22年度土木学会西部支部研究発表会
    • 発表場所
      九州工業大学(北九州市)
    • 年月日
      2011-03-05
  • [学会発表] 異種材料界面の可視化によるコンクリートの性能評価に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      濱田秀則,佐川康貴
    • 学会等名
      第19回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム
    • 発表場所
      かごしま県民交流センター(鹿児島市)
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] 絶乾状態の再生骨材を用いたコンクリートの基礎性状に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      柏木洸一,麓隆行,岡田祐樹
    • 学会等名
      土木学会第65回年次学術講演会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌市)
    • 年月日
      2010-09-02

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公開日: 2012-07-19  

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