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2009 年度 実績報告書

回転型ラインセンサによる全視野ひずみ計測方法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560488
研究機関佐賀大学

研究代表者

伊藤 幸広  佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90223198)

キーワードラインセンサ / ひずみ / 画像 / スキャナ / コンクリート / 鋼材 / 走査 / デジタル画像相関法
研究概要

老朽化構造物の剥落危険箇所や耐荷・耐震性を検査し、国民の生命・財産の保全および社会資本ストックの延命化を図るためには、安価で簡易に応力やひずみを計測する方法を早急に開発する必要性がある。本研究では、CCD素子が直線上に配置されたラインセンサを光源とともに副走査(平行移動)させることで2次元画像を撮影し、ひずみ発生前後の1組の画像を用いデジタル画像相関法によりひずみを高精度に計測する撮影機器および方法について研究を行ったものである。
開発した撮影機器は、全視野(計測面内の任意の位置および方向)において高精度なひずみ計測ができることを目的としたCISラインセンサタイプの画像撮影装置である。この装置は本体の上に取付けたラインセンサ部と駆動部が回転(現在は手動)できるものであり、全方向のスキャニングで応力状態が不明な構造物であっても、最大主ひずみや任意の方向のひずみが求まるものである。すなわち、取得する画像は円形の画像であり、ラインセンサから入力した線状のRGBデータと回転エンコーダからの角度情報とを合成し、2次元画像を作成するものである。この新しい撮影方法により、ラインセンサスキャナの問題点である副走査方向の機械誤差による計測精度低下を防ぎ、計測時間の大幅な短縮が可能となる。提案する画像の撮影方法はもとより、この原理を用いたひずみ計測方法は内外ともに類例が無い。開発した装置は、質量が8kg以下と可搬性があり、一般の技術者でも操作を簡易に行うことができるような仕様となっている。コンクリート試験体および鋼材試験体(H形鋼)を用いて本装置によるひずみ計測精度の検証を行ったところ、いずれの試験体においてもひずみ計測誤差(ひずみゲージと比較)は5%以下となり、高精度で計測できることが確認できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Line sensor scanner for structural health monitoring2009

    • 著者名/発表者名
      Sunaryo Sumitro, Yukihiro Ito, Masakazu Uchino, Kenichi Hida, Akira Demizu, Hiroshi Matsuda
    • 雑誌名

      4th International Conference on Structural Health Monitoring of Intelligent Infrastructure(SHMII-4)

      ページ: 22-24

  • [雑誌論文] デジタル画像相関法を用いたマルチロゼット解析法による円孔周辺のひずみ解析手法の検討2009

    • 著者名/発表者名
      内野正和, 岡本卓慈, 肥田研一, 伊藤幸広, 松田浩
    • 雑誌名

      実験力学 Vol.9, No.2

      ページ: 14-20

    • 査読あり
  • [学会発表] 屋外計測現場で適用可能なひずみ計測装置の開発2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤幸広
    • 学会等名
      応力・変位場計測法および解析法の基礎と応用に関する研究集会
    • 発表場所
      九州大学西新プラザ
    • 年月日
      20100100

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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