研究課題
本年度は、ブロックをモルタルで接合した小型の供試体に対し静的な載荷試験を行った。モルタルの繊維補強の有無と繊維補強漆喰の有無により、乾燥収縮による変形、破壊強度として破壊時の曲げモーメントの大きさ、靭性に関連する強度として完全倒壊する時の曲げモーメントを測定した。破壊試験には、バングラディッシュ工科大学のイスラム准教授を日本に招聘し、実験に参加してもらい意見交換を行った。植物繊維の混入による漆喰の補強強度を三軸圧縮試験により調べ、今年度は特に最適な繊維の種類の選択を行った。その結果アドベブロック自体および漆喰素材を強化するのには、通常現地で使われる「わら」ではなく、繊維植物から生産される細くて曲がりやすく強度のある繊維を混入することでひび割れを防ぐ効果が得られ、結果としてブロック自体の強度を向上でき、構造体の強度もある程度向上できるという結果を得た。バングラディッシュ工科大学のイスラム氏には海外共同研究者として参加してもらい、バングラディッシュ国内で同様な補強を施した構造体模型を作成し、現地の環境での暴露試験を開始した。
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Performance investigation of fibre-earth compositeas a building material (CDROM)
Journal of Engineering Mechanics, ASCE 135(4)
ページ: 285-294
International Symposium on Engineering Energy and Environment
ページ: 70-76