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本年度は、主にモルタル素材と補強繊維素材との接合についての実験の準備を行なった。アドベブロックの間にモルタルと補強繊維をサンドイッチした小型の供試体を作成し、供試体が乾燥した後に繊維素材の引張張試験を行い、繊維を引き抜くことを考えている。試験には既存のアクチュエータを用い、この目的のために固定具を作成した。この固定具は繊維素材単体の強度も測定することが出来るよう設計してある。実験実施は来年度早々に行なう予定である。
同時に植物繊維の混入による漆喰の補強強度を三軸圧縮試験により調べることを行った。アドベブロック自体を強化するのに、通常現地で使われる植物の茎、いわゆる「わら」ではなく、繊維植物から生産される細くて曲がりやすく強度のある繊維を混入することでひび割れを防ぐ効果が得られ、結果としてブロック自体の強度を向上でき、構造体の強度もある程度向上できるという結果を得た。漆喰の補強に関しても同じ傾向であることを確認した。
バングラディッシュ工科大学のイスラム氏には海外共同研究者として来日してもらい、研究方針と実験結果に関して意見交換を行い、改良方法を検討した。その際バングラディッシュの環境での暴露試験の結果を検討した。
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