• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

振動モード法に基づくロングレール軸力測定法の理論的検討

研究課題

研究課題/領域番号 21560499
研究機関新潟大学

研究代表者

阿部 和久  新潟大学, 自然科学系, 教授 (40175899)

キーワード分岐器介在レール / 加振応答解析 / 温度変形 / 共振周波数
研究概要

本年度は,分岐器介在ロングレールの軸力測定法の理論的検討を実施した.その結果得られた成果は以下のとおりである.
1軸力を受ける分岐器介在ロングレールの解析モデルの構築
分岐部を含む軌道系の振動解析を対象とした数値モデルを構築した.まず無減衰仮定下にある理想的な軌道モデルを対象に,無限軌道の共振応答特性について調べた.そのために,軌道系を,分岐器を含む非周期部と,その前後の直線レールで与えられる半無限周期部とに分離し,前者を直接離散化し,後者はそれと等価なインピーダンス行列により表現した.
また,現実の軌道は減衰を伴う.そこで次に,減衰の存在が共振特性に及ぼす影響についても検討する目的で,減衰存在下での解析モデルも構築した.なお,この場合は,軌道打切り端からの反射波の影響を抑制することができるので,インピーダンス行列は用いず,十分に長い有限軌道モデルを採用した.
なお,分岐器前後の軸力分布は,温度変化による軌道変位解析の結果より求めた値を設定した.
2加振応答解析に基づく軸力測定法の適用可能性の検討
構築した解析モデルを用い,加振による共振周波数と軸力との関係を調べた.その結果,共振周波数と軸力とには明確な関係が認められたが,直線レールのそれとは異なることがわかった.一方,共振周波数とレールの相対温度との関係に変換すると,直線レールとほぼ一致する関係を得た.このことから,分岐器介在レールの動特性については,その前後の直線軌道の共振特性が支配的であることがわかった.
また,減衰導入下での加振応答解析より,減衰の存在が共振周波数に及ぼす影響について検討した.その結果,現実に存在する減衰の下では,それによる共振周波数のずれは僅かであり,測定精度に実質影響しないことが確認できた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 温度応力を受ける分岐器介在ロングレールの動的応答解析2011

    • 著者名/発表者名
      阿久津友宏, 阿部和久, 石川大地, 紅露一寛
    • 雑誌名

      計算数理工学論文集

      巻: 11巻 ページ: 41-46

    • 査読あり
  • [学会発表] 軸力作用下における分岐器介在ロングレールの加振応答解析2011

    • 著者名/発表者名
      阿久津友宏, 阿部和久, 紅露一寛
    • 学会等名
      鉄道技術・政策連合シンポジウム
    • 発表場所
      国立オリンピック記念青少年総合センター(東京)
    • 年月日
      2011-12-13
  • [学会発表] 軸力作用下における分岐器介在ロングレールの加振応答解析2011

    • 著者名/発表者名
      阿久津友宏, 阿部和久, 石川大地, 紅露一寛
    • 学会等名
      土木学会関東支部新潟会研究調査発表会
    • 発表場所
      ハイブ長岡(長岡市)
    • 年月日
      2011-11-22
  • [学会発表] 温度応力を受ける分岐器介在レールの振動応答解析2011

    • 著者名/発表者名
      阿久津友宏, 阿部和久, 紅露一寛
    • 学会等名
      土木学会第66回年次学術講演会
    • 発表場所
      愛媛大学(松山市)
    • 年月日
      2011-09-09
  • [学会発表] Theoretical study on a measuring method of rail axial stress via vibration modes of periodic track2011

    • 著者名/発表者名
      Abe, K.
    • 学会等名
      WCRR2011
    • 発表場所
      Lille Grand Palais(フランス)
    • 年月日
      2011-05-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi