研究概要 |
流れに沿って配置された2円柱間に生じる空力振動をフィードバック制御により増幅させ,風力エネルギーを効率的かつ安定的に得るための新たな風力発電方式の実現に向け,簡易な発電実験およびより効率的な制御方法等について風洞実験した. (1)電磁誘導方式による簡易な発電機を空力振動時の円柱に設置したところ,微弱ながら発電に成功した. (2)上流側の加振円柱をバネ支持することにより,バネ支持しない場合より小さな制御エネルギーで下流側円柱の空力振動を制御可能であることが判明した. (3)これまでの下流側円柱をバネ支持としてその振動応答フィードバックにより上流側円柱を加振する制御に代わり,逆に,上流側円柱をバネ支持として下流側円柱をフィードバック加振する制御法について検討した.その結果,下流側円柱の加振により,上流側円柱の空力振動の増幅・抑制が可能であることが明らかとなった. (4)リニアアクチュエータを用いた直線加振に代わり,ステッピングモーターを用いた回転加振による制御方法を検討した.上流側に回転加振可能な角柱を設置し,下流側円柱の空力振動制御を試みたところ,回転加振でも空力振動の増幅・抑制が可能であることが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した簡易発電実験,弾性支持加振円柱による制御,下流側からの加振制御,回転加振による制御,円柱以外の柱状物体による制御のほぼ全ての項目を検討することができた.
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