• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

津波外力に対する落橋防止システムの必要性能の明確化

研究課題

研究課題/領域番号 21560510
研究機関立命館大学

研究代表者

小林 紘士  立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (90066712)

研究分担者 伊津野 和行  立命館大学, 理工学部, 教授 (90168328)
里深 好文  立命館大学, 理工学部, 教授 (20215875)
野阪 克義  立命館大学, 理工学部, 准教授 (50373105)
中尾 尚史  立命館大学, 総合理工学研究機構, ポストドクトラルフェロー (50514171)
キーワード津波 / 流体力 / 模型実験 / 橋梁 / 数値流体解析
研究概要

津波に対して有効な桁断面形状を検討するために,長方形断面,台形断面,逆台形断面および長方形断面の中央部を空けた穴あけ断面の橋桁模型を作成して実験を行った.その結果,台形断面は水平方向の津波の外力に対して,約20%~40%程度小さくなることがわかった.また穴あけ断面以外の断面では津波が作用すると,津波作用後0.3秒あたりで上向きまたは下向きの津波による外力が顕著に現れるが,穴あけ断面では,鉛直方向の津波の外力は他の断面に対して小さくなり,穴あけ断面では鉛直方向の津波の外力に対して有効な断面であることがわかった.また試作の圧力計を用いて長方形断面に作用する圧力を計測した.これによって,津波が作用すると,模型の下面上流側の圧力は模型上流部で生じる剥離により負圧が作用し,この負圧によって模型に下向きの外力が作用することがわかった.同時に模型下面下流側では剥離した流れが模型に再付着することで正圧になり,模型下面上流側に作用する負圧と下流側に作用する正圧により,模型が反時計回りの流力モーメントが作用することもわかった.
数値解析では解析ソフトMARKを用いて橋梁に作用する応力を検討した.その結果,支点部に大きな応力が作用することが判明した.さらに粒子法を用いて実験の3次元シミュレーションを試みた.粒子の大きさが粗かったが,3次元の流れを再現することができた.これにより,粒子の大きさを小さくすることができれば,橋脚を設置した場合などの流れをシミュレーションすることが可能であるとされた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 橋梁基本断面に作用する流体力と流速・波高の関係に関する基礎的検討2010

    • 著者名/発表者名
      中尾尚史, 伊津野和行, 小林紘士
    • 雑誌名

      構造工学論文集

      巻: Vol.55A ページ: 564-575

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 津波到達水位と橋梁に生じる津波外力との関係に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      中尾尚史, 野阪克義, 伊津野和行, 小林紘士
    • 雑誌名

      応用力学論文集

      巻: Vol.13 ページ: 789-796

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 橋梁に作用する津波外力と圧力に関する実験的研究2010

    • 著者名/発表者名
      中尾尚史, 野阪克義, 伊津野和行, 小林紘士
    • 雑誌名

      第13回日本地震工学シンポジウム

      ページ: 3640-3644

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 橋梁上部構造に作用する津波の流体力に関する解析的検討2010

    • 著者名/発表者名
      村上晋平, BUI Hong Ha, 中尾尚史, 伊津野和行
    • 雑誌名

      第13回日本地震工学シンポジウム

      ページ: 3645-3648

    • 査読あり
  • [学会発表] 橋梁断面に作用する津波外力の分力係数を用いた評価に関する実験的検討2010

    • 著者名/発表者名
      中尾尚史, 野阪克義, 伊津野和行, 小林紘士
    • 学会等名
      22年度土木学会第65回年次学術講演会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      2010-09-01

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi