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2009 年度 実績報告書

杭,コーン,SPTサンプラーなどの貫入体による地盤応力変化に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560518
研究機関金沢大学

研究代表者

松本 樹典  金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (10143877)

研究分担者 小林 俊一  金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (10243065)
キーワード杭 / 可視化 / 変形 / ひずみ / PIV / 砂 / 鉛直載荷 / 水平載荷
研究概要

本年度は,単杭を地盤に押し込んだ時の周辺地盤の変形挙動を観察および計測する手法の開発に主眼を置いて,研究を進めた。そのために,杭体と地盤の対称性を利用し,半分割した杭体と地盤モデルを用い,地盤変形の測定を行いながら杭の載荷実験を行えるように,地盤変形を可視するための土槽の作成,載荷装置を考案・設計した。
地盤の変形,ひずみを求めるため,杭と地盤対称面にターゲットを設置しその二次元的変位をPIV手法によって測定した。測定したターゲットの変位から,有限要素法によって地盤の変形およびひずみ分布を計算するプログラムを開発した。
作成した実験装置を用いて,最初に,乾燥砂を模型地盤として,平面ひずみ条件における平板の鉛直載荷実験を行った。この実験では,平板の鉛直荷重と沈下の関係に加えて,地盤の変位,ひずみ分布を測定した。地盤の相対密度を変化させて複数の実験を行った。地盤が密な場合,明確なすべり線を観察することができた。また,測定した地盤のひずみ分布より,せん断が卓越する領域,ダイレタンシーが卓越する領域を的確に捉えることができた。
次に,同じく乾燥砂模型地盤において,単杭の鉛直載荷および水平載荷試験を行った。鉛直載荷実験では,杭周面付近と杭先端付近の地盤の変形挙動の明確な違いが観察された。水平載荷試験においても,杭周辺地盤の変形挙動を明確に観察することができた。半割の杭と地盤を用いた杭と地盤の変形挙動の観察手法は,これまで他の研究によっても採用されているが,水平載荷を受ける杭に適用したのは,本研究が最初であり,本手法を今後群杭などにも適用できる可能性を示すことができた。
ただし,半割杭と半割地盤の密着性の不足から両者の間に砂が入り込むなどの課題点も見出された。使用する砂の粒径を大きくする,水平載荷の際に杭と地盤の間に引張り力を作用させないなどの工夫により,解決可能である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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