研究概要 |
設計外力の算定に用いられる極値統計解析は, 50年に平均的に1回生起することが, 1年に0. 02回の割合に等しいとする比例関係を用いて,過去に生起した観測記録を外挿することにより,将来に来襲するであろう巨大外力を合理的に算定できる唯一の方法である.ただし,従来法では,再現レベルに対する信頼区間を付せば,原理的には,いくらでも外挿が可能であると扱われてきたことに問題がある.本研究では,研究代表者が提案する経験度という新たな概念を用いて,外挿による推定の限界を示し,さらに,地球温暖化に伴う外力変化の可能性があるモデルにおいても,経験度を拡張した耐久性により,実時間軸上にある未来への外挿の限界も示した.
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