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2011 年度 実績報告書

非線形科学的手法による降水量の2+1次元ダウンスケーリング

研究課題

研究課題/領域番号 21560539
研究機関三重大学

研究代表者

葛葉 泰久  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (50373220)

キーワードfBm/fLm / モノフラクタル / マルチフラクタル / フィルター / e-model
研究概要

当初,マルチフラクタル理論を用いて,2+1次元のシミュレーションモデルを開発しようとしていたが,最終年度の結果として得られたのは,以下のようなものである.
1)モノフタラクタル(fBm,fLm)を高度化したものがマルチフラクタルで,一般にそちらの方が優れているとされている.特に,この分野の先駆者である Lovejoy and Schertzer はそう主張している.しかし,マルチフラクタルを用いる場合,パラメータを決める際に,いくつか重大な欠点がある.そこで,fBm, fLm のようなものフラクタルモデルを用いることも検討すべきである.
2)マルチフラクタルで2+1次元のモデルを作成する場合,モデルのパラメータのうち,αというパラメータは,x,y方向(東西,南北方向)と,時間方向で同じでなければいけない.そうでないと,モデル化が非常に複雑になり,現実で気にはモデル化できない.ところが,降水量データを用いて検討した結果,空間方向と時間方向のαは異なることがわかってきた.そこで,このままでは,マルチフラクタル理論を用いて2+1次元モデルを開発するのは困難と思われる.そこで,この先は,科研費後の研究課題としたい.
3)時間方向だけを取り出して降水量時系列データを生成するモデルは,非常にユニークなものでできた.e-model と称しているが,fBm/fLm に類似で,ただしフラクタルではない,フィルターモデルである.これについては,AGUで発表もし,現在AGUの雑誌で発表するべく論文作成中である.このモデルは,E(ω)=ω**(-β) というようなフィルターを使わない.このフィルターを使えることが,場がモノ/マルチフラクタルであることの必要条件であるが,調査の結果,日降水量データの時系列には,指数関数型の別のフィルターが適していることが分かった.今後この理論を発展させてゆく予定である.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Simulation of daily precipitation time series using a new stochastic model2013

    • 著者名/発表者名
      Chieko Gomi TACHINAMI, Setsuko KUZUHA, Yasuhisa(代表 葛葉)
    • 学会等名
      JpGU (日本地球惑星科学連合2013大会)
    • 発表場所
      千葉県 千葉市幕張
    • 年月日
      20130523-20130523
  • [学会発表] Application of the fractional Levy motion to precipitation data2012

    • 著者名/発表者名
      Yasuhisa Kuzuha, Setsuko Tachinami, Chieko Gomi (代表 葛葉)
    • 学会等名
      AGU fall meeting 2012
    • 発表場所
      San Franscisco
    • 年月日
      20121204-20121204
  • [学会発表] 日降水量の確率分布と異常値に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      葛葉泰久
    • 学会等名
      水文・水資源学会 研究発表会
    • 発表場所
      広島市
    • 年月日
      20120926-20120926

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公開日: 2014-07-24  

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