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2009 年度 実績報告書

果樹栽培の盛んな農業集水域における河川水中の栄養塩類濃度特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21560541
研究機関和歌山大学

研究代表者

江種 伸之  和歌山大学, システム工学部, 准教授 (00283961)

キーワード水工水理学 / 水圏現象 / 水質汚濁 / 水循環 / 水資源 / 分布型水流出解析 / 汚濁負荷量解析 / 紀の川流域
研究概要

本研究では,河川の水量・水質に関する野外調査と分布型モデルを利用した水・物質流出解析を実施して,果樹栽培が盛んな流域(農業集水域)における水環境を評価する.それにより,河川の水環境に関する諸問題を解決し,流域における健全な水・物質循環の確立に向けた方策を検討する.対象は奈良県南部と和歌山県北部を流れる紀の川流域である.平成21年度には主に以下のことを行った.
1) 流域情報のデータベース化(GISデータベースの構築)
水流出解析や汚濁負荷量解析といった数値解析に利用するために,野外調査データや行政機関の河川定期モニタリングデータ,各種流域情報(標高,人口,土地利用など)をGIS(地理情報システム)上でデータベース化した.
2) 数値解析モデルの構築
本研究では流域内の水と物質の動きを空間的かっ動的に解析するため,流域水環境情報解析システムを構築することが重要である.紀の川流域の水物質の流出に影響を及ぼす農業活動には,ダムからの放流,頭首工からの取水,農業用水路やため池などの人工的な水の流れ,農地からの汚濁負荷などがある.今回はこれらの中でも紀の川の水量や水質に大きな影響を与えている頭首工からの取水と農地からの汚濁負荷の評価が可能なモデルを対象とし,平成21年度にはシステムの中心となる分布型水流出解析モデルの作成を行った.今回のモデル解析により,農業用水取水によって灌概期の河川流量が大きく減少していて,取水を考慮しない解析結果と比較すると60%以上減っている可能性が示唆された.ただし,現時点ではモデルの解析精度に改善の余地があるので,平成22年度以降には解析精度の向上を目指したい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 農業活動が盛んな紀の川流域の水流出解析2009

    • 著者名/発表者名
      華井英樹・江種伸之
    • 学会等名
      社団法人 土木学科 水工学委員会 水文部会 第10回地下環境水文学に関する研究集会
    • 発表場所
      九州大学西新プラザ(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2009-09-05

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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