本研究は休日交通を考慮した将来の交通網計画の策定に資することを目標として、1)将来交通量推計における需要波動性の問題の解決および2)不確定要素の将来推計プロセスに対する新たな導入方法の開発を行おうとするものである。本年度行った研究についての成果は以下の通りである。 (1)休日交通の時空間分析技法の開発 休日における目的別交通の発生頻度や発生間隔、移動距離の上限性等の分析を行い、年間波動性を捉えることを目的として、数年間を対象としたweb調査アンケートを試みた。過去3年間の観光目的の交通行動に関する情報、および特定地域(箱根、熱海)を対象とした過去の来訪実績に関する交通調査データの収集を行った。これによって、各休日に行ったトリップ情報(目的地、移動目的等)の情報を得ることが出来ている。 (2)不確定要因の将来推計プロセスへの導入 休日交通の将来推計にあたって前提条件となる外的環境要因に関するデータの収集と、それらの将来値に関する情報の収集を行った。主観値分布を前提とした将来推計値を算出した上で、さらに前提要因の値についての修正を行い、主観値分布修正を試みている。
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