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2011 年度 実績報告書

過疎地域の自律的生活環境維持を支援する方略

研究課題

研究課題/領域番号 21560552
研究機関鳥取大学

研究代表者

土屋 哲  鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (70422623)

研究分担者 佐野 可寸志  長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (00215881)
キーワード過疎地域 / 公共交通 / 経済価値 / 支払意志額 / 施策受容 / 意識調査
研究概要

本年度は,前年度までの成果(研究実施計画の1~3)を整理し、4・5のための実態調査を行った。
研究3に関連して、公共交通サービスの社会的経済価値を評価する際、直接的利用価値のみに着目した費用便益分析では、オプション価値や非利用価値を無視することになり、便益の過小評価になると考えられる。そこで、測定手法として仮想市場法(CVM)ではなく、主として国外で研究が進んでいる表明選択法(SCM)を提案し、過疎地域の事例とは異なるものの、ケーススタディとして富山ライトレールおよび富山地方鉄道を対象にしてオプション価値を含んだ経済価値を測定した。さらに、オプション価値便益を算出し、そのオプション価値便益の持つ意味を吟味し、公共交通機関の正当な評価のためにオプション価値を含めた検討が重要であることを指摘した。
研究4・5に関連して、中山間地域のモビリティおよび生活の質を持続的に管理するという視点から、地域住民の主要な外出目的となる買い物行動に関して、モビリティのハンディキャップを補完しうる移動販売の実態を調査し、サービス消費者である地域住民の立場から検討するために山古志地域住民を対象にアンケート調査を実施した。その結果、移動販売サービスが本来持つ、商業目的のサービスという点では、多くの集落で移動販売サービスを利用したいという意見が多く、事業的に十分かどうかは問題もあるものの、しばらくは本来の商業目的でもサービスが継続されそうであると判った。加えて、このような地域で懸念される地域コミュニケーション機会の減少に対する一つの手立てとして機能しうることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中山間地で移動販売者が担いうる社会サービスニーズに係る検討-長岡市山古志地域住民へのアンケート調査を通じて2011

    • 著者名/発表者名
      土屋哲、佐野可寸志
    • 雑誌名

      農村計画学会誌

      巻: 30 ページ: 273-278

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 住民主体のバス運営が非受益地域市民の公正感と支払意志額に及ぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      川端光昭, 佐野可寸志, 土屋哲, 松本昌二
    • 雑誌名

      土木学会論文集D3(土木計画学)

      巻: 67-5 ページ: 69-78

    • 査読あり
  • [雑誌論文] LRT・地方鉄道を対象とする表明選択法によるオプション価値測定とプロジェクト評価2011

    • 著者名/発表者名
      川端光昭, 松本昌二, 佐野可寸志, 土屋哲
    • 雑誌名

      土木学会論文集D3(土木計画学)

      巻: 67-5 ページ: 45-56

    • 査読あり
  • [学会発表] 人口過疎地域における移動店舗とその利用実態2011

    • 著者名/発表者名
      石井歩未, 佐野可寸志, 松田和也, 土屋哲
    • 学会等名
      第43回土木計画学研究発表会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2011-05-28

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公開日: 2013-06-26  

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