研究概要 |
交付期間内の研究目的に挙げた項目のうち,21年度は以下の点につき検討した. 1)モデル拡張・精細化のための入力データ整備 a.輸送ネットワーク・インフラの現況や将来計画に関する資料収集 b.全世界地域間貨物需要(OD貨物量)の推計 c.各輸送機関のコスト構造に関する資料収集・推定 d.輸送量(断面交通量)の現状値に関する資料・情報収集 2)全世界版国際物流モデルの構築と将来シミュレーション 具体的な将来シミュレーション実施対象(パナマ運河拡張)を念頭に,国際海上輸送と(将来的に)代替的または補完的な輸送ネットワークを構成する陸上(道路・鉄道)輸送の取込みも含め,モデルの物理的な拡張に着手した. 3)ミクロ(地域)レベルでの再現精度向上を目指したモデルの精緻化と将来シミュレーション (1)国際海上コンテナ輸送の日本国内における背後輸送ネットワークの精緻化(具体的には,海上コンテナ搭載車両の交差点における右左折可能性の考慮)を行った. (2)東南アジア地域を対象に,ゾーン細分化やデータ精緻化に伴うモデル再現性の相違について検討した.なお,当該研究は東アジア交通学会にて"The Best Paper Award for best application in practices"を受賞した.
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