研究概要 |
交付期間内の研究目的に挙げた項目のうち,23年度は以下の点につき検討した. ・研究目的2「全世界版国際物流モデルの構築と将来シミュレーション」に関連し,南アジアやアフリカの背後輸送ネットワークをモデルに組み込むことを念頭に,陸上輸送ネットワーク,および海上輸送ネットワークとの結節に関する現況や将来計画に関する情報収集を行った.なお,年度当初に記載した交付申請書の研究実施計画では,情報収集の成果を踏まえてモデル構築まで完了する予定となっていたが,11.に書いた事情のためモデル構築作業は未完了である. ・研究目的3「ミクロ(地域)レベルでの再現精度向上を目指したモデルの精緻化と将来シミュレーション」の(1)「日本国内ネットワークの精緻化とシミュレーション」に関連し,国際海上コンテナ輸送の日本国内における背後輸送ネットワークへの鉄道・内航海運ネットワークの追加および道路ネットワークの更新を行った.なお,更新したネットワークのモデルへ組み込みについても,上に書いた点と同様に未完了である. ・研究目的4「ニーズ対応伸縮型のネットワークシミュレーションシステムの構築」に関連し,その準備作業として,アルゴリズム・モデル構成の一部修正を行った.具体的には,陸上ネットワークと海上ネットワークを分離して別個に計算する構成としたことにより、陸上ネットワークを部分的に考慮する(一部の地域のみモデル化の対象とする)ことが容易となった.
|
今後の研究の推進方策 |
・23年度の研究計画の遅れは軽微であり,最終年度である24年度の研究計画への影響は特にないものと考えている(24年度内に23年度実施予定分も含め完了予定). ・ただし,研究目的4の「ニーズ対応伸縮型のネットワークシミュレーションシステムの構築」はもともと他の目的(1~3)に比べるとやや難易度が高いことから,対応のため十分な時間を確保する必要がある.
|