研究概要 |
本研究は,持続可能なアジア型都市・建築システムを実現するための都市・建築におけるエネルギー需給システムの将来予測可能なSDモデルを構築することを目的としており,平成21年度の研究計画・方法に従い,以下の項目について研究を実施した。(1)アジア地域中核都市のSDモデル構築のための資料収集・現地調査として,本年度は豊橋と同程度の地方中核都市であるインドネシア・パダン市に加え,韓国・チンジュの建築・都市インフラおよび都市エネルギーフローSDモデル構築に必要な各種データ(公共交通システム,公共施設,工業・商業施設,住宅等)を収集した。(2)各種建物のエネルギー消費原単位の算出・整備のために,マレーシア・イスカンダール地域(ジョホールバル市を含む都市域)を対象とした建物種別エネルギー原単位を算出・整備し,一部電子データとしてデータベース化した。また,インドネシア・パダン市および韓国・チンジュ市については,建物種別エネルギー原単位の算出に必要な建築・都市インフラの基礎データを整備した。(3)SDモデル用サブモデルの作成のために,既存のプロトタイプ型豊橋SDモデルのシステム構成を見直すと共にサブモデルのパラメータの検討・評価を含めた検証作業を行った。(4)マレーシア・イスカンダール都市域を対象に都市・建築に関連した消費エネルギーおよび二酸化炭素排出量のライフサイクル・インベントリ分析を行い,(1)における算出値との照合を行った。
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