研究課題
本研究目的において、最適設計を目標として水道直結給水方式の課題に対する解法を導き出すために行った、22年度の研究の実績は以下の通りである。1)既存建物における瞬時給水流量の実態把握[前年度継続]及び新たな切り口での分析前年度と同様に集合住宅における瞬時流量を中心としたデータ等を分析した。また、新しい切り口として、長期期間(例えば月・年・数十年、数百年)に一度起きるか否かの豪雨や地震分野で扱われる、「極値理論(グンベル分布や一般極値分布[GEV])」を適用させ、長期スパンで生じる極めて大きな瞬時流量に対する安全性を加味した算定式の策定に向けた検討を行った。2)直結直圧式における水道本管保有エネルギーの有効性の実態調査実際に直結増圧給水方式が採用されている建物のエネルギー削減量などについて検討するため、ポンプ運転状況、電力使用量等の実測を行い、ポンプ回転数からの流量推定、エネルギー使用量等を算出した。3)直結直圧式給水システムの性能実験等[前年度継続]及び積み残し実験の遂行前年度に積み残した実験要素に対して同様の実験を行った。また、既入手のデータ、実験データに基づき、条件を変化させた場合の住棟・住戸内を想定した、器具利用把握のためのモンテカルロシミュレーション、給水システム性能を明らかにするためのシミュレーション等を行った。また、配管材料の性能、将来、節水にも繋がる水資源賦存量等についても研究を深めた。上記1)~3)で得られた成果の一部は、日本建築学会、空気調和衛生工学会などに発表した。
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日本建築学会環境系論文集
巻: No.658 ページ: 1027-1032
Proceedings of International Symposium on Architectural Interchanges in Asia
巻: 8th ページ: 993-998
Proceedings of CIB-W62 International Symposium
巻: 36th(アブストラクト) ページ: 59-70