研究課題
最終年度では、気候風土と建物用途を考慮した地域別・建築別エネルギー負苛、電気とガス料金など諸要素に基づいたコージェネレーションシステム(Combined cooling,heating and power,CCHP)の設計と評価を行い、その導入容量、経済性、省エネルギー性と環境性について考察を行った。「評価手法」として、建築物のエネルギー負荷を満足できるコージェネレーションシステムの設備容量と運転戦略を決定する手法を提案した。具体的に、電気負荷の累積曲線をベースにし、定額容量で年間総発電力を最大化するという基準に基づいて、設備の容量を決定する。運転戦略について、「電主熱従」という運用方法を従って、設備の起動・停止及び運転スケジュールを確定できる。また、経済性、環境性及び省エネルギー性などの面から、年間総エネルギーコスト削減率、年間一次エネルギー消費の削減率と年間CO2排出量の削減率などの評価指標を提出した。「実例分析」として、評価手法と計算方法を基づいて、地域別・建築別コージェネレーションシステム導入の実証研究を行った。まず、異なる気候分区に位置している五つの都市(札幌・仙台・東京・鹿児島・那覇)を選択し、建物別(商業・オフィス・病院・ホテル・集合住宅)エネルギー消費原単位を用いて地域別・建築別エネルギー消費を計算し、電気とガス料金などを整理した。その上に、地域別・建築別ネレーションシステム導入の経済性、環境性と省エネルギー性を検討した。なお、同じ手法を利用して、中国における地域別・建築別コージェネレーションシステム導入の比較評価を行った。最終的に、気候風土を考慮した分散型エネルギー供給システムの実用化と普及のための技術条件、政策、実施プロセスを検討し、地域分散型エネルギー供給システムの再構築のあり方を検討した。
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