研究課題/領域番号 |
21560642
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
外尾 一則 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80275825)
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研究分担者 |
猪八重 拓郎 佐賀大学, 低平地研究センター, 特別研究員 (00448440)
永家 忠司 佐賀大学, 低平地研究センター, 研究機関研究員 (00530205)
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キーワード | 街区形成 / 開発許可制度 / 農地転用開発 / 都市計画区域 / GISデータベース / スマート・シュリンク / 開発ガイドライン / エリアマネージメント |
研究概要 |
本研究は、成長時代に郊外に開発された市街地ストックの質に着目して現行の都市計画及び開発制度(開発許可と市街化調整区域)の課題を明らかにし、人口減少と高齢化を迎える郊外市街地に対するスマートシュリンクに配慮したガイドラインを展望することを目的に行なう研究である。 (1) 都市開発による郊外街区形成プロセスの分析:開発規模の大きな開発許可制度による郊外住宅地の形成及び農地転用による都市計画区域外の市街地形成の実態を近接する2地域を対象に調査し、即地的な開発情報についてGISデータベースを作成した。郊外開発のプロセスは、開発を許容する市街化区域においてまず進展し、その後規制の緩い都市計画区域外での農地転用型開発へ移行していくことが認められた。また農地転用型には都市計画区域の開発許可面積基準以上の開発が半数以上存在すること、土地利用計画不在の中で開発された沿道商業・産業系の開発が周辺環境への影響が大きいことを把握し、都市計画区域指定の課題を明らかにした。 (2)街区基盤の評価:開発によって形成される街区特性を抽出するため、開発規模、街区形状、用途構成、敷地分割、オープンスペース面積率、共有空間、街並み景観、区画道路などについて分析し、統計手法を用いて分類した。市街化区域の開発許可型開発地区と都市計画区域外の農地転用型開発地区とにおける街区類型の比較分析より、両者の間に街区分類の特徴と構成に大きな隔たりがなく、現行の開発許可の技術審査制度が良好な街区形成に十分寄与していないことを明らかにした。
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