本研究は、利用者および施設のアクセシビリティの違いに着目した施設配置モデルを提案し、その最適化法を開発し、さらに最適配置の解析を行う。2009年度は、施設配置モデルにアクセシビリティを考慮するための概念整理を行い、求められる枠組みについて詳細に検討した。施設配置モデルに有効なモデルとするためには、交通手段の選択、交通手段毎のアクセスコスト、施設利用需要パターン(ライフスタイルに関連する項)の新たな3つの要素を組み入れることが必要であることが判明し、それらを組み合わせたモデルを構築した。従来の交通工学、都市工学、建築工学、都市経済、マーケティングなどの多方面の理論を組み合わせている。ケーススタディとしてある都市地域を対象に、交通手段の違い、アクセスコストの違い、需要パターンの違いなどを考慮して、数値シミュレーションを行い、モデルの妥当性について検証を進めている。
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