本研究では、造成開発中の自動車研究施設の気候環境を評価し、土地利用の影響も明らかにすることを目的として、豊田市下山地区を対象に、2007~2013年の7年間気候観測を行った。調査は開発地区の10カ所の定点において、気温・相対湿度・風向・風速を連続測定し、さらに夏季と冬季に移動観測を実施した。その結果、森林や水田が、蒸発散や水体の熱容量の効果により周辺温度を冷却していることを確認した。一方、宅地や道路では比較的高い温度が観測され、これは人工被覆部分の熱容量や人工排熱の影響と考えられる。以上のことから、土地利用と地表の被覆が変化が、小気候に影響を与えていることが示唆された
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