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2009 年度 実績報告書

超伝導/常伝導積層構造薄膜における従来理論から予測できない臨界温度変化の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 21560689
研究機関鹿児島大学

研究代表者

土井 俊哉  鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (30315395)

キーワード超伝導 / 超電導 / 二ホウ素化マグネシウム / MgB_2 / 臨界温度 / Tc / 多層膜
研究概要

我々は、金属間化合物超伝導物質MgB_2に0抵抗で流すことができる電流密度(Jc)を向上させるために、MgB_2に様々な物質のナノレベル構造体(粒子や層)を挿入して、MgB_2内部に侵入する量子化磁束線のピン止めについて研究を行ってきた。その中で、MgB_2/NiおよびMgB_2/B多層膜において超伝導転位温度(Tc)がMgB_2層厚の逆数に対して直線的に減少するという奇妙な現象を発見した。この現象は従来の超伝導理論では説明することができなかった。
そこで、この原因を調べるためH21度の研究では超伝導物質層の厚さを10~50nm変化させて,超伝導物質/非超伝導物質多層膜を作製し,そのTc,Jcなどの超伝導特性を評価した.しかしながら,Ni層を1nm,MgB_2超伝導物質層を42,30,24,15,11nmとして作製した超伝導物質/非超伝導物質多層膜のTcは、大きな傾向としては超伝導物質層が薄くなるに従ってTcが低下するものであったが、複数枚作製した同じ超伝導物質層厚の試料で、Tcが数K異なっていた。つまり、本年度の実験結果からは、超伝導物質層厚さに対してのTc変化が必ずしも系統的に変化しているとは断定できない結果であった.来年度以降、実験の再現性を慎重に検証する必要がある。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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