生体吸収性材料の供給および加工が困難となり、チタン金属材料を用い、骨伝導性の三次元体を用いた骨修復評価を同様の方法で行っている。インプラントは直径3.3mm長さ15mmの円柱内に500、600、900、1200μmの4つの径の孔を長軸方向に作成したものを用いた。22年度はインプラントを動物(犬および日本白色家兎)骨内に埋入し、周囲からインプラントの長さのうちどこまで骨が進入したかの指標としてPercent Bone Formation Length(PBFL)、インプラントの中に侵入した骨の総量をそれぞれの骨孔において計測し、その値をTotal Bone Formation Volume(TBFV)として、TBFVをそれぞれのpore areaで割ったAveraged Bone Formation Area(ABFA)として、4つの孔で比較した。犬におけるPBFLは6週、12週、26週いずれにおいても、日本白色家兎におけるPBFLは6週、12週、26週いずれにおいても大きな骨孔の方が小さな骨孔より骨進入に有利であることが分かった。犬におけるTBFVは6週、12週、26週いずれにおいても、日本白色家兎におけるTBFVは6週、12週、26週いずれにおいても大きな骨孔の方が小さな骨孔より骨形成量が多い傾向にあった。 犬におけるABFAは6週、12週、26週いずれにおいても、日本白色家兎におけるABFAは6週、12週、26週いずれも500μmと600μmが有意に良好な値であった。 以上の結果から、内部構造をコントロールしたインプラントにおける骨伝導の違いおよび最適な骨孔条件が明らかとなった。
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