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2009 年度 実績報告書

スパッタエッチングによる微細表面突起物の形成と光・熱の吸収・放出特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21560729
研究機関広島国際学院大学

研究代表者

中佐 啓治郎  広島国際学院大学, 工学部, 教授 (80034370)

研究分担者 久保 隆  広島国際学院大学, 講師 (60309622)
吉田 昌史  広島国際学院大学, 講師 (40460612)
キーワード構造・機能材料 / プラズマ加工 / ナノ材料 / 光物性 / 円錐状突起物
研究概要

各種工具鋼(SKD5, SKD61, SKH2, SKH51, SKH57),ステンレス鋼(SUS304, SUS430, SUS316),アルミニウム合金(ジュラルミン),ニッケル合金(インコネル718)について,アルゴンイオンでスパッタエッチングすると,工具鋼においては直径が1μm以下の,またそれ以外の合金では1μm程度かそれ以上の直径の微細な円錐状あるいは柱状突起物が高密度に形成されることを確認した。これらの合金には,いずれも炭化物や金属間化合物形成元素が含まれており,スパッタエッチングの過程で,表面の高温度と温度勾配により微細な析出物が形成され,それらが核となって微細突起物が形成されること,したがって,このような高密度の突起物形成は,析出を生じる金属であれば,どのような金属でも普遍的に起こる現象であることを明らかにした。つぎに,これらの突起物の光機能性を明らかにするため光反射(吸収)特性を調べた。その結果,各種工具鋼のスパッタエッチング表面は肉眼でも深い黒色を呈するが,電子顕微鏡観察によると,突起物の寸法は可視光線の波長(300~800nm)に近いため,たとえばSKH51の突起物表面の可視光線反射率は,標準試料を用いた測定値で約4%,絶対反射率は0.3~0.4%と,非常に低い値が得られた。これらの微細突起物は,光学・電子分野において,光センサー,光の電気・熱変換材料,ディスプレー画面の光反射を防止する高分子膜を製造するための型,などとしてとして有望である。直径の大きい突起物(1μm以上)をもつステンレス鋼・ニッケル合金およびアルミニウム合金の突起物は,それぞれ耐熱性・耐酸化性および熱伝導性と合わせて,可視光線より波長の長い赤外線の吸収・熱変換材料として利用できる可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://office.hkg.ac.jp/~rit/work/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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