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2009 年度 実績報告書

フェイズフィールドモデルを用いたステンレス鋼溶接部の475℃脆化予測

研究課題

研究課題/領域番号 21560745
研究機関大阪大学

研究代表者

才田 一幸  大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30178470)

研究分担者 西本 和俊  大阪大学, 工学研究科, 教授 (60112017)
森 裕章  大阪大学, 工学研究科, 准教授 (10294026)
荻原 寛之  大阪大学, 工学研究科, 助教 (80455279)
キーワードステンレス鋼 / 475℃脆化 / スピノーダル分解 / フェイズフィールドモデル / 凝固モード / δフェライト / 析出硬化理論 / 可視化シミュレーション
研究概要

本研究では,フェライト系ステンレス鋼、二相ステンレス鋼およびオーステナイト系ステンレス鋼溶接部における時効に伴う475℃脆化予測を目指し、フェイズフィールドモデルを用いたステンレス鋼溶接部のスピノーダル分解挙動の可視化シミュレーションを行うとともに、析出硬化モデルに基づくステンレス鋼溶接部の475℃脆化予測を行うことを主たる目的とした。平成21年度に得られた研究成果は以下の通りである。
(1) ステンレス鋼475℃脆化予測手法の開発
ステンレス鋼フェライト相を対象にフェイズフィールドモデルによるスピノーダル分解挙動の理論的取り扱いと可視化手法を調査し、スピノーダル分解によるα'相析出に伴う硬さおよび靱性変化を予測する手法を析出硬化モデルに基づき構築した。
(2) オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属の凝固モード解析およびδフェライト相の組成分析
オーステナイト系ステンレス鋼溶接部の凝固形態を観察し、凝固モードに及ぼすステンレス鋼組成および溶接条件の影響を明らかにした。また、溶接条件に伴うδフェライト相組成を分析した。
(3) ステンレス鋼フェライト相のスピノーダル分解に及ぼす合金元素の影響
構築したフェイズフィールドモデルを用いて、等温過程におけるスピノーダル分解に伴う溶質濃度分布の変化を可視化でき、時間経過に伴う濃度分布変化を計算できた。また、CrおよびMo含有量が増加するに伴いスピノーダル分解速度が大きくなるが、Niはスピノーダル分解を遅滞させる効果があり、フェライト相を構成する主要元素であるCr、MoおよびNiがスピノーダル分解に及ぼす役割について基礎的知見を得た。
本年度の研究成果により、次年度以降に実施する熱サイクル過程でのスピノーダル分解挙動の可視化シミュレーションおよび475℃脆化予測に資する解析モデルを構築できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://www.mapse.eng.osaka-u.ac.jp/w3/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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