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2010 年度 実績報告書

ナノスケール構造解析に基づく環境調和デバイス界面の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 21560746
研究機関大阪大学

研究代表者

前田 将克  大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助教 (00263327)

研究分担者 高橋 康夫  大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (80144434)
キーワード単結晶窒化ガリウム / オーム性電極 / 界面反応制御 / コンタクト通電特性
研究概要

n型GaNへのオーム性電極形成には,Ti層を含む金属多層膜を蒸着後に熱処理して,GaNと電極との界面にTiNを層状に形成する手法が有効であると報告されている.しかし,この手法では金属多層膜の層間反応により生じる種々の金属間化合物で構成された電気抵抗の高い電極が形成される問題がある.一方,このような金属間化合物の生成を抑制するため,Tiのみからなる単層膜を蒸着して熱処理すると,TiNを迅速に形成することが困難となると共に,Ti_2N生成をはじめとする副反応を抑制できない問題がある.この問題に対して,本研究ではTiNと結晶構造および電子構造が近似しており,TiNよりも形成が容易で,さらにTiNと全率固溶することが知られているTiCに着目した
GaN上にC,Tiの順に高周波マグネトロンスパッタ法により成膜すると,熱処理せずともオーミック特性が得られ,873K,60sの熱処理により電気抵抗をさらに低減させることができることを明らかにした.この結果から,蒸着過程においてCとTiの層間反応によりTiCが形成されること,そして熱処理過程においてこのTiCをテンプレートとしてTi(C,N)が形成されることで他相を生成する副反応を抑制することに成功していることがわかる
このオーミック特性発現機構についてさらに詳しく調べるため,TiNを直接GaN上に成膜して通電特性を調べた.しかし,界面反応によらずにTiNを形成してもオーミック特性は得られない.一方で,Tiのみを高周波マグネトロンスパッタ法により成膜すると,オーミック特性が発現する.これは,界面反応により生じたN空孔がドナー元素と同様にふるまうことにより,電極直下のGaNに高濃度の電荷担体が生じ,通電特性を向上させているためであると考えられる

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Thermal stability of Zr_<55>Cu_<30>Ni_<5>Al_<10> metallic glass in contact with aluminum2010

    • 著者名/発表者名
      M.Maeda, Y.Takahashi, A.Inoue
    • 雑誌名

      Ceramic Transactions

      巻: 219 ページ: 67-72

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Formation of Ohmic Contact Layer on n-type Gallium Nitride by Controlling Interfacial Reaction with Titanium2010

    • 著者名/発表者名
      M.Maeda, N.Matsumoto, Y.Takahashi
    • 雑誌名

      Proc.Mater.Sci.Technol.(MS & T)2010

      ページ: 2732-2742

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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