• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

金属ガラスのマイクロ抵抗シーム溶接

研究課題

研究課題/領域番号 21560750
研究機関大阪大学

研究代表者

福本 信次  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60275310)

研究分担者 山本 厚之  兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70220449)
キーワードマイクロ接合 / 金属ガラス / シーム溶接 / 接合メカニズム / 微細組織 / 界面現象
研究概要

アモルファス合金の中でも安定な過冷却液相域を有するバルク金属ガラス(BMG)は,非常に優れた機能性,機械的特性を有するため工業用材料として大いに期待されている.中でも高強度かつ低ヤング率という特性は,ステンレス鋼のような汎用構造材料と組み合わせることでワイドレンジ圧力センサやコリオリ流量計などのデバイスへの適用が考えられている.マイクロ抵抗スポット溶接は,冷却速度が大きいプロセスであるため,溶接時の熱履歴にともなうBMGの結晶化を避けることのできるプロセスである.しかしながら,実際に圧力センサの様なデバイスを作成しようとした場合,スポット溶接ではなく,連続溶接が必要となる.そこで本研究では,BMGとSUS304のマイクロ抵抗シーム溶接およびマイクロ抵抗スポット溶接を行い,その強度評価を行い,接合メカニズムを詳細に調べた.
BMG同士およびBMG/SUS304異材接溶接どちらにおいてもBMGのアモルファス構造をほとんど損なうことなくシーム溶接が可能であった.接合部においてSUS304が大きく溶融すると,脆弱な金属間化合物ナゲットが生成し,継手強度は低下した.SUS304の溶融を溶接界面のみに抑制することで良好な継手が得られた.この接合界面は以下の3種類に大別できた.最外周部に小さな隙間が観察される界面(界面A),過冷却あるいは液相状態のBMGと固相状態のSUS304が接触してできた界面(界面B),そして.界面近傍のSUS304がわずかに溶融し,溶融状態のBMGと反応性生成物を形成した界面(界面C),の3種類である.これらの界面の透過型電子顕微鏡観察の結果から,溶接中の界面の温度が明らかになった.
これらの結果から金属ガラスと汎用構造用金属を組み合わせた高機能デバイスの作製が可能であることが示された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Microstructural development at weld interface between Zr-based glassy alloy and stainless steel by resistance microwelding2012

    • 著者名/発表者名
      S.Fukumoto, M.Minami, A.Soeda, M.Matsushima, M.Takahashi, Y.Yokoyama, K.Fujimoto
    • 雑誌名

      Journal of Physics

      巻: (accepted)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 金属ガラスとステンレス鋼のマイクロ抵抗スポット溶接部の微細組織2012

    • 著者名/発表者名
      南匡彦, 福本信次, 副田輝, 高橋誠, 松嶋道也, 横山嘉彦, 藤本公三
    • 雑誌名

      第18回『エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術』シンポジウム論文集

      ページ: 335-338

    • 査読あり
  • [雑誌論文] シート間抵抗計測による異材マイクロ抵抗スポット溶接における通電路の見積もり2012

    • 著者名/発表者名
      福本信次, 副田輝, 南匡彦, 松嶋道也, 横山嘉彦, 藤本公三
    • 雑誌名

      第18回『エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術』シンポジウム論文集

      ページ: 339-342

    • 査読あり
  • [学会発表] 金属ガラスとステンレス鋼のマイクロ抵抗スポット溶接部の微細組織2012

    • 著者名/発表者名
      南匡彦, 福本信次, 副田輝, 高橋誠, 松嶋道也, 横山嘉彦, 藤本公三
    • 学会等名
      第18回『エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術』シンポジウム
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-02-01
  • [学会発表] シート間抵抗計測による異材マイクロ抵抗スポット溶接における通電路の見積もり2012

    • 著者名/発表者名
      福本信次, 副田輝, 南匡彦, 松嶋道也, 横山嘉彦, 藤本公三
    • 学会等名
      第18回『エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術』シンポジウム
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-02-01
  • [学会発表] Microstructural development at weld interface between Zr-based glassy alloy and stainless steel by resistance microwelding2011

    • 著者名/発表者名
      S.Fukumoto, M.Minami, A.Soeda, M.Matsushima, M.Takahashi, Y.Yokoyama, K.Fujimoto
    • 学会等名
      International symposium on materials science and innovation for sustainable society, Eco-materials and Eco-innovation for Global Sustainability, ECO-MATES 2011
    • 発表場所
      Osaka, Japan
    • 年月日
      2011-11-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi