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2011 年度 実績報告書

励起エネルギー可変光電子分光による鉄シリサイド極表面構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21560765
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

江坂 文孝  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (40354865)

研究分担者 山本 博之  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (30354822)
キーワードX線 / 電子分光 / 表面
研究概要

昨年度に引き続き溶液成長法により作成したβ-FeSi_2単結晶を対象として、その単結晶上にホモエピタキシャル成長させたβ-FeSi_2薄膜の表面構造を調べる実験を行った。実験は、高エネルギー加速器研究機構の放射光ビームラインBL-27AにてX線光電子分光(XPS)及びX線吸収分光(XAS)測定を利用して行った。種々の条件で作成した薄膜の表面化学状態を調べるために、励起X線エネルギーを変化させたXPSによりFe 2p,Si 1s及び0 1sスペクトルを取得するとともにXPSによりSi K吸収端のスペクトルを取得した。また、XAS測定では、全電子収量(TEY)による計測とともに、より表面敏感な部分電子収量(PEY)による計測も行った。ホモエピタキシャル成長膜についての測定の結果、700~800℃の基板温度で成長させた膜は、β-FeSi_2構造を有していために対し、900℃の基板温度で成長させた膜では、β-FeSi_2以外の構造が表面に混在すること炉示唆された。この構造の帰属を詳細に調べるために、種々の組成の鉄シリサイド標準試料を用いて同様のスペクトルを取得して比較した結果、この構造はFeSiであることが明らかとなった。すなわち、高温でのホモエピタキシャル成長ではSiが選択的に表面から放出され、Feがリッチな構造が表面に生成することが示唆された。従って、均一なホモエピタキシャル成長膜を得るためには、900℃以上の高温での成長は構造の変化を引き起こすため、700~800℃程度での基板温度での成長が適していることを明らかにするととができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 放射光を用いた材料表面の化学組成分析2011

    • 著者名/発表者名
      江坂
    • 学会等名
      第18回シリサイド系半導体研究会
    • 発表場所
      山形
    • 年月日
      2011-09-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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